札幌ステラプレイス発 WEBマガジン

ステラ部

10.14
Tue
OCT 2025
週刊ステラ部 vol.28

ものづくりの人生

2025.09.26 Fri
菅井 結稀
ミュシャ [ CENTER B1F ]

 みなさんは、「ハンドメイド」という言葉にどのくらい魅力を感じていますか?実際のところ、ハンドメイド=誰かの手で作られているもの──そう考える人は多くないかもしれませんし、そこに魅力を感じるか、感じないかも人それぞれです。かくいう私は、一つひとつ心を込めて作られた「ハンドメイド」の世界に魅了された一人。「ハンドメイド」は私自身の人生に、たくさんの彩りを与えてくれています。

 もともとモノを作ることが大好きだった私は、高校時代によくキーホルダーを作って友人にプレゼントしていました。渡した時の相手の喜ぶ姿が忘れられず、卒業後もモノづくりに励んでいました。作れば作るほど、わき出てくるアイデアにワクワクしながら、気がつけばピアスやイヤリングまで製作するように。ハンドメイドイベントに何度も足を運んでは、ありとあらゆる作品を手に取って、パーツの付け方や素材の扱い方などを研究し、独学で知識を身につけていきました。ちょうどその頃、ハンドメイド作品と同じくらいヴィンテージアイテムに目がない私は、時代の個性が詰め込まれたボタンに夢中になっており、「ヴィンテージボタンでアクセサリーを作ろう!」と思い立ちました。ボタンの調達は、インターネットはもちろん、現物を直接確かめたくて東京まで買い付けに行ったり。理想のパーツを自分の目と足で探すことも多くありました。
 「いつか自分の作ったアクセサリーを販売したい」という気持ちが大きくなった頃、アクセサリーサイトで自分のブランドをスタートさせました。認知度を高めるためにSNS用の画像を一眼レフで撮影し、台紙やロゴの制作も全て自分で行いました。その結果、自作のアクセサリーを札幌市内のお店に置いていただいたり、大阪で委託販売が決まったり。「全て一点物で、一つとして同じアクセサリーは作らない」というコンセプトに共感し、オーダーメイドしてくださる方や、購入された方がSNSで紹介してくださることも多く、貴重な経験ができました。
現在このブランドは休止していますが、「推し活」に着目した2つ目のブランドを始動させました。「一人ひとりの推しの色でアクセサリーを作る」というコンセプトで、レジン(樹脂)を着色したアクセサリーを販売しています。製作している間は苦労も多く、今でも失敗を繰り返してばかりです。だからこそ、相手の喜ぶ姿や言葉が創作の原動力になっています。

 一度休止してもまた作り始めるぐらい、ハンドメイドは私の人生で欠かせないもの。唯一無二の個性あふれる作品を作るため、今日もアイデアを考えています。
 私の夢は、近い将来に自宅にアトリエを作り、北海道を拠点に全国で販売される作家になること。その夢を忘れずに、作家の道を歩み続けていきたいです。
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